アキレス腱断裂5

こんにちは、千葉県市川市の社会保険労務士 渡辺 巖(いわお)です。

 

(アキレス腱断裂4からの続き)
柔らかいギプスを装着し、その後1か月は治療院に通わなくてもよいということになっていましたが、7月下旬の暑い夏、汗をかきますから包帯を取り換えに週1回通うことにしました。

 

旅行OKとのことから、アキレス腱を断裂した約2週間後の8月1日から2泊3日で広島に旅行しました。成田空港から飛行機で広島へ。両足で歩くことはできますが、スピードがゆっくりなため、松葉杖は必要です。成田空港までの京成線の電車の中でも席を譲っていただいたり、空港の荷物検査も松葉杖の人用に最短でたどり着けるルートを案内いただいたりと、非常に親切にしていただきました。広島で最初に行ったのが宮島でした。フェリー乗り場から厳島神社までの松葉杖は非常にきつかったですね。500m位あったかと思いますが、何度も立ち止まり。さらに、弥山(標高535m)という山を登るロープウェイに乗り、更に乗り換えて山頂まで。翌日は、岩国にある錦帯橋という5連のアーチ橋を松葉杖で渡りました。最終日は、午後2時頃に原爆ドームから平和記念公園、平和記念資料館と真夏の太陽の下、松葉杖での移動には非常にきついものがありました。ホテルの風呂(室内)も、治療院で購入した防水シャワーカバーを持っていきましたので、非常に快適でした。広島旅行、非常に楽しかったのですが、松葉杖を握る両手の手のひらには大きな水泡ができてしまいました。

 

旅行から戻ると、ある会社の社会保険の新規適用の手続に取り掛かりました。7月下旬にご依頼いただいた全くの新規の会社ですので、何回かその会社に出向く必要があります。初回は、タクシーを呼んでその会社まで行き、松葉杖。社長の一言目が「大丈夫ですか~!」でした。帰りは、なかなかタクシーが捕まらず、たまたま近くにあったバス停にバスが来たのでそのバスに乗って駅まで行き、電車で最寄駅まで帰ってきました。その後、タクシー乗り場のある本八幡駅までは市川税務署前のバス停からバスで行くことにしましたが、8月は随分タクシーに乗りました。

 

8月下旬に包帯の取り換えに治療院に行くと、ギプス・包帯は自分で取り外し・取り付けOKということになり、包帯の巻き方を教えていただきました。松葉杖なしで十分歩ける状態にはあるのですが、ゆっくりですから、駅などの人の多いところでは松葉杖が必要です。歩くときに右足が時計の短針でいえば2時位の位置でしょうか、真直ぐな左足、時計の長針でいえば12時のようにはまだ時間が掛かるような感じです。痛さがあるわけではなく、真直ぐにできないという感じ。ギプスを取り外してもよいことになりましたので、素足で風呂に入れるようになりました。右足ひざ下は1か月半ぶりの湯船。石鹸で洗ってから湯船に入りましたが、湯船のお湯は白濁しましたね。

 

9月になってからは自転車に乗り、行動範囲も広がりました。両足で歩けますがスピードはゆっくり。スピードを必要とするときは、片方の松葉杖があればなんとかなるような感じです。右足のひざ下は包帯が巻いてあり、足に履いているものは治療を始めてからのスポーツサンダル、左足は靴下を履いて靴。右足は包帯を巻いているので靴下が履けません。ある集まりに行ったとき、他士業の先生から「どうしたの~?!」と非常に驚かれました。スーツで行ったので、足元はあまり見えないはずなのですが、歩く動作で分かるのでしょうか。他の集まりではあまり気付かれなかったのですが、一緒に歩いたりすると分かるようです(分かると思います)。そういう中において、こういう人もいるのかと情けなく感じたことがあります。ある集まりで一緒だった方と路上で立ち話をしていると、その方の知り合いが通り掛かりました。私はその方を存じ上げていなかったので、軽く会釈したところ、私の足を見て「どうしたの?」。それで、アキレス腱が断裂していて歩行療法で治していると話したところ、もともと私と話をしていた方が「そんな治し方で治るかどうか分からないよ」などと。耳を疑いましたね。その方には少し前に治療方法の話もしていましたし。そんなに親しい方でもなく、身内でもないですし。70歳にして、こういう方がいることに驚くと同時に怒りを覚えました。

 

9月上旬に治療院に行くと、ギプスをはずしてよいことになりました。包帯だけは一応巻いておきましょうという感じ。ここで、リハビリとして足首の運動をやってみたのですがうまくいかず。右足に力を入れる運動なのですが、今後自宅で継続的に行ってくださいということになりました。治療中の右足に靴下や靴を履いてもよいという話もあり、少しずつ治ってきていることが実感できました。この月の中旬には不要になった松葉杖を整形外科に返し、下旬にまた治療院へ。

 

治療院での初診から3か月経った10月中旬現在、歩くことについては問題ありません。右足をやや引きずる感じというか違和感はありますが、歩く速度も大分増してきました。歩くのが遅い人なら追い越すこともあります。下り階段も一段ずつ下りるのではなく、やや違和感は感じますが、普通に下りられるような状態。普通の生活はできていますが、走ることができません。横断歩道で信号が変わったとき、小走りという場面がありますが、思ったようには足が動きません。違和感と、十分な力が入らない感じです。極力、こういう場面にならないように注意はしているのですが。

 

包帯も松葉杖も不要になった頃(1か月前)から、ケガしたことをあまり意識しなくなりました。足にやや違和感はありますが、二本足で立って歩けることに感謝という思いが一番あります。治療院に通ってから3か月経った最近感じることとしては、歩くときにやや右方向を向いていた右足が左足と同じように真直ぐになってきたかなと感じることです。運動は別として普通の生活が送れています。
(続く)