歴史ある飲食店の閉店

こんにちは、千葉県市川市の社会保険労務士 渡辺 巖(いわお)です。 

 

新型コロナウイルスの緊急事態宣言は解除されましたが、未だに特別定額給付金は振り込まれず。この給付金は、緊急事態宣言下における生活費ととらえていました。経済活動の自粛により、収入が減少する中での補てんという形。貯えの少ない人にはこの給付金がどれだけ頼りだったか。それが未だに支払われずに、仕事が始まっています。一体、何なんでしょうね。収入がなくなり、食べ物が買えず空腹を我慢しているという新聞記事をいくつも目にしました。日本だからなのか、こんなことがよく許されると感心します。もっと声を大にして言うべきです。アメリカは、白人警官に黒人が殺されたことで大規模なデモ、コロナで10万人も亡くなっている最中にです。自分の命も大切ですが、どんな状況下でもNOはNOとはっきり言うアメリカ人。私は人間はこうあるべきだと思います。 

 

持続化給付金、うまく機能していないようですね。前年同月比で売上50%以上ダウンという条件がありますが、ここまで売上が減少してしまうと、仮に満額の200万円を受け取ってもその先は相当厳しいものになってしまいます。そういうことなんだろうなと思ったのは、大阪の新世界のふぐ料理店「づぼらや」。大きなふぐのちょうちんで有名ですね。私はお店に入ったことはないのですが、大阪に出張に行くと、「づぼらや」のふぐのちょうちんが描かれた包装紙に包まれた饅頭が20個位入っているお土産をよく買ってきました。饅頭の中のあんこは黒あんなのですが、1つだけ白あんのものがあり、これに何となく大阪人らしい遊び心を感じました。1920年創業ですから、今年で100年。何とも残念なことです。鍋を囲んで食べることが難しくなる・・・それも閉店理由の一つのようですが、そうなると、忘年会は消滅する運命なのでしょうか?深刻な問題です。

 

東京の神保町にある(正確にはあった)「スイートポーヅ」が6月10月で閉店。この餃子専門店の餃子は形が細長い長方形で、この形は当時の中国の貨幣の形だとメニューか何かに書いてありました。餃子のあん(中身)が皮でふさがれていない独特の餃子で、味がシンプル。中国から引き揚げてきた方のお店だったと記憶しています。創業80年以上とのこと。20歳代半ばの頃、仕事帰りに何度かこのお店に行きました。今も古い看板のまま。いつでも行けるだろうと思い、神保町界隈はよく行きますが、立ち寄ることもなく。そんな中での閉店。お店が小さいですから、閉店を大々的にというのを避けたのかもしれませんが、勿体なかったですね。このままでは、歴史あるお店が次々に姿を消していきそうで寂しいかぎりです。